個人向け住宅ローンが、2016年1月から相次いで下がる。

三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行、三井住友信託銀行は変動型の金利を過去最低に引き下げる。

長期金利の低下を受けた動きで、低い金利を借りたい個人には有利だ。

ただ、住宅ローンはすでに歴史的な低水準にあり、借り入れ条件は大きくは変わらない。

顧客を引き付けるため、三井住友銀行が事前審査の時間を短縮するなど、金利以外の利点を訴える動きもある。

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~審査短縮などで競う~

三井住友信託は28日、来年1月15日から住宅ローンの新規客向けの変動金利を0.025%下げ、0.6%にすると発表した。

3か月ぶりに過去最低の金利を更新する。

三菱東京UFJとみずほも来年1月初めから変動金利を0.15%下げ、0.625%にする。

両行とも引き下げは2年5か月ぶり。

三井住友信託とみずほは10年固定型の金利も下げ、それぞれ0.75%と1.05%にする。新規参入行ではイオン銀行が10年固定金利を条件付きで0.79%に下げる。

 

住宅ローン金利の指標になる長期金利は、日銀の追加緩和期待などを背景に夏以降に低下傾向。

足元は0.27%とほぼ年初以来の低い水準で、各校にはローン金利の引き下げ余地が広がる。

 

17年4月には消費税率が今の8%から10%に上がる。

来年は住宅購入の駆け込み需要が本格化する見通しで、顧客を集めたい各行が金利引き下げている事情もある。

 

最も金利の過度な引き下げは銀行の採算悪化にもつながる。

日銀が大手行と地銀を対象にした試算では、貸出金利から調達金利などのコストを引いた住宅ローンの利ざや(15年4月時点)は変動型10年固定型とも06~07年時点の半分の水準まで下がった。

 

そこで金利以外の商品性やサービスで顧客獲得を目指す動きもある。

 

三井住友銀行は住宅展示場などに年明けからタブレット端末を配備し住宅ローンの事前審査にかかる時間を大幅に短縮する。

 

顧客が借り入れ予定額などの必要事項や個人情報を入力し銀行システムに送ると15分ほどで融資可能額を回答する。

通常は申込書に記入し回答に数日かかるため顧客の利便性は大幅に高まる。

 

りそな銀行は今月から高齢者向けの新型住宅ローンの取り扱いを始めた。

借り手の死亡時に物件を売却することでローンを返済する仕組みで「リバースモーゲージ」に似た商品だ。

通常は住宅資金を借りにくかった高齢者の需要を取り込む。

平成271229日付け日本経済新聞より