株主優待、ふるさと納税と同様に今注目を集めるミニ保険。正式名称は「少額短期保険」(以下ミニ保険)。に保険業界についてお金の専門家を取材し、その魅力を探る。

 

~サイズはミニでも種類:コンビニように手軽で便利~

ミニ保険はその名の通り、「少額」の掛け金で、「短期間」加入できる保険のこと。

例えばコンサートのチケットを購入したが、仕事で行けなくなった時に、「チケット保険」に入っておくと、チケット代が戻ってくるなど、かゆい所に手が届くのが特徴だ。

ここ最近テレビなどで取り上げられることが増えてきた。

「既存の生損保では取り扱っていない商品もあり、そのユニークさから多くのメディアに取り上げられています」(FP工藤崇氏)。

 

実はミニ保険はこの春で10周年を迎える歴史がある。

現在はミニ保険を扱うのは全84社。契約件数603万件、収入保険料の合計は年640億円(2015年3月期)と大きな市場になっている。

「ミニ保険には生命保険から損害保険、ペット保険、同性愛者もカバーする保険など多種多様。ユニークな保険に注目が集まっています」(FP高橋洋子氏)。

 

~生保であれば300万円、損保なら1000万円以内~

通常の生命保険の場合、家族の大黒柱がなくなれば3000~5000万円の保険金が下り、家族を一生守る保証となる。

しかし、ミニ保険の場合、生命保険で300万円まで、損害保険で1000万円までしか保険金が支払われないという条件がある。

かつ保険期間は1~2年と短いのが特徴となっている。

 

「手軽な保険料で加入できるのが大きな魅力です。時代のニーズに応じた新しい保険が続々と誕生しています」(工藤氏)。

加入者は手ごろな掛け金から、これまで保険に入っていなかった若者やシニア層が多い。

 

「山登りによく行く人向けやコンサートによく行く人向けのミニ保険など、趣味に合わせた保険もたくさんあります。ご自分のライフスタイルに合った保険を有効に活用してほしい」(高橋氏)。

 

ミニ保険に入る前に覚えておきたいのが、下図の5つのポイントである。

まずは覚えておきたいのが1年または2年更新の保険のため、こまめに見直す必要があることだ。

またミニ保険はカバーする保証範囲が限定されている商品もあるので、商品内容をよく理解したうえで選ぶことが肝心だ。

さらにミニ保険の特徴として、時代に合った新しい保険が数多く存在するのも見逃せない。

「痴漢冤罪保険など、新しくユニークな発想で、シンプルでわかりやすい保険が多く、業界初だとか注目度の高い保険が人気を得ています」(工藤氏)。

01

02
 

~大手ではできないことを。社会的弱者を救うミニ保険~

「保険はまだいらない」「保険料が高くて入りたくても入れない」と思っていた人にとって、千円程度から加入できるミニ保険はありがたい存在だ。

「社会的弱者に向け、門戸を広げたのがミニ保険です」(高橋氏)

2015年に、渋谷区と世田谷区で同棲パートナーシップを認める制度ができた。

その時代の長江をいち早くキャッチアップし、ミニ保険から、保険業界で初めて同性愛のカップルも保険金受取人に指定できる商品が誕生(アスモ少額短期保険株式会社)。

その後も、大手保険会社から続々と、同性愛者もカバーする保険がスタートしている。

他にも近年増加する高齢単身者向けの保険もある。

孤独死特約のついた家財保険や不動産オーナー向けの保険は、死亡後の清掃片づけ費用や空き家となった際の家賃を補償する。

03
 

 

28年4月19日発行 宝島社:TJMOOK「ミニ保険」完全ガイドより