家取得、消費増税でどうなる? 契約日で異なる非課税額に注意
税理士法人山田&パートナーズ税理士 浅川典子さん

マイホームの購入を考えています。資金は自分の貯蓄と住宅ローンのほか、親からの贈与も検討しています。2019年10月から消費税率が10%に引き上げられます。マイホームの税金の注意点を教えてください。

最近、マイホームの税金についての相談が増えています。住宅ローン控除、住宅取得等資金の贈与の非課税制度の実際の相談例から、見落としがちなポイントを解説します。

住宅ローン控除は、年末ローン残高の1%を入居の年以降10年間の所得税額から差し引ける制度です。控除対象の住宅は床面積が50平方メートル以上。50平方メートル未満のワンルームマンションなどは控除の対象外です。適用要件をよく確認してください。

マイホームを売って得た資金と住宅ローンで新居を買う場合も注意があります。マイホームを売却すると、譲渡所得から3千万円を差し引ける特例があります。ただし、特例を使うなら、新居に住み始めた年とその前後2年間ずつの計5年間は住宅ローン控除を受けられません。

父母、祖父母などから住宅取得資金をもらった場合、一定額まで贈与税が非課税となる住宅取得等資金の非課税贈与制度の注意点もあります。制度を使うなら、贈与された翌年の3月15日までに税務署に申告が必要です。

また、来年は契約締結日によって非課税限度額が異なります。来年3月末までの契約だと非課税額は最高1200万円、それ以外の10月以降引き渡し分(10%適用)は同3千万円になります。来年3月末までに契約した注文住宅などは、引き渡しが10月以降でも8%が適用されますが、非課税限度額は同1200万円です。

住宅ローンの繰り上げ返済にも親からの非課税贈与資金を充てられると勘違いしている人も多くいます。繰り上げ返済は住宅の取得ではないので、非課税制度は使えません。気をつけてください。

2018年12月19日 日本経済新聞社より