マイホームの購入で住宅ローンを契約する際に確認しなければならないのがいわゆる諸費用です。金利とは別に支払うコストです。借りる銀行や契約する条件によって負担額に数十万円の差が生じることがあるので要注意です。


諸費用が合計いくらかかるかは借入額によります。コンサルティング会社MFS(東京・千代田)社長の中山田明さんは「借入額の2%強に、十数万円を加算した金額を目安にするといい」といいます。2000万円を借りれば諸費用合計は50万円を超えるような金額になります。

諸費用の中で最も高くなりがちなのが保証料です。返済不能に陥ったときに備えて銀行が借り手から徴収し、肩代わりを約束する保証会社に支払います。保証料は借入額の2.16%が標準的です。

注意したいのが「保証料ゼロ」をうたうケースです。有利だと思いがちですが、保証料の代わりに、事務手数料などという名目で費用がかかり、全体では負担額が同じくらいということがあるからです。事務手数料を借入額の2.16%とする例もあります。

保証料と事務手数料は、負担率が同じであったとしても、契約上重大な違いがあることを知っておきましょう。ローンを繰り上げ返済した場合、保証料は一部が返還されるのに対して、事務手数料の場合は戻ってこないのが通常です。はじめから繰り上げ返済を計画する人は、保証料方式を選んだほうが、金利に大差ないなら有利でしょう。

保証料がいくら戻ってくるかは時期により異なります。借り手は通常、保証料をはじめに一括して払いますが、保証会社は保証料の水準を期間ごとに計算しています。借りたばかりでローン残高が多いうちは保証料は高く、返済が進み残債が減れば低くなります。「30年ローンで10年目に一括繰り上げ返済をして戻ってきた保証料は約3割だったという例がある」と中山田さんは話します。

諸費用には他にも借り方によって差が出るものがあります。例えば印紙税は通常、借入金額に応じて2万~6万円必要です。最近は紙の契約書が要らない電子契約方式のローンが増えており、その場合に印紙税はかかりません。電子契約用の手数料が別途かかることもありますが印紙税より安いことが多いようです。

借り手が購入した不動産に銀行が抵当権を設定する際、国に納めるのが登録免許税です。税額は新規に借りる場合と、借り換える場合とで異なります。一般に新規なら軽減税率が適用されて借入額の0.1%になるのに対し、借り換え時は同0.4%です。

抵当権設定の登記手続きを司法書士に頼むと、その手数料がかかります。1件当たり10万円前後が相場です。夫婦がそれぞれ契約するペアローンの場合、この手数料はローン1本で契約するのより高くなります。2倍まではいかないまでも負担が増えることは留意しましょう。

家を買えば仲介手数料がかかることもあるし、借り換えれば完済手数料を求められることもあります。金利だけではなくこうした費用にも目配りすることがトータルの出費は抑えるうえで大切です。

2018/12/30付
日本経済新聞社より