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2015年12月

個人向け住宅ローンが、2016年1月から相次いで下がる。

三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行、三井住友信託銀行は変動型の金利を過去最低に引き下げる。

長期金利の低下を受けた動きで、低い金利を借りたい個人には有利だ。

ただ、住宅ローンはすでに歴史的な低水準にあり、借り入れ条件は大きくは変わらない。

顧客を引き付けるため、三井住友銀行が事前審査の時間を短縮するなど、金利以外の利点を訴える動きもある。

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~審査短縮などで競う~

三井住友信託は28日、来年1月15日から住宅ローンの新規客向けの変動金利を0.025%下げ、0.6%にすると発表した。

3か月ぶりに過去最低の金利を更新する。

三菱東京UFJとみずほも来年1月初めから変動金利を0.15%下げ、0.625%にする。

両行とも引き下げは2年5か月ぶり。

三井住友信託とみずほは10年固定型の金利も下げ、それぞれ0.75%と1.05%にする。新規参入行ではイオン銀行が10年固定金利を条件付きで0.79%に下げる。

 

住宅ローン金利の指標になる長期金利は、日銀の追加緩和期待などを背景に夏以降に低下傾向。

足元は0.27%とほぼ年初以来の低い水準で、各校にはローン金利の引き下げ余地が広がる。

 

17年4月には消費税率が今の8%から10%に上がる。

来年は住宅購入の駆け込み需要が本格化する見通しで、顧客を集めたい各行が金利引き下げている事情もある。

 

最も金利の過度な引き下げは銀行の採算悪化にもつながる。

日銀が大手行と地銀を対象にした試算では、貸出金利から調達金利などのコストを引いた住宅ローンの利ざや(15年4月時点)は変動型10年固定型とも06~07年時点の半分の水準まで下がった。

 

そこで金利以外の商品性やサービスで顧客獲得を目指す動きもある。

 

三井住友銀行は住宅展示場などに年明けからタブレット端末を配備し住宅ローンの事前審査にかかる時間を大幅に短縮する。

 

顧客が借り入れ予定額などの必要事項や個人情報を入力し銀行システムに送ると15分ほどで融資可能額を回答する。

通常は申込書に記入し回答に数日かかるため顧客の利便性は大幅に高まる。

 

りそな銀行は今月から高齢者向けの新型住宅ローンの取り扱いを始めた。

借り手の死亡時に物件を売却することでローンを返済する仕組みで「リバースモーゲージ」に似た商品だ。

通常は住宅資金を借りにくかった高齢者の需要を取り込む。

平成271229日付け日本経済新聞より 

日経記事からのTOPICS

【中古住宅取引透明に 国交省】

~開示強化、売買促す~

国土交通省は中古住宅市場の活性化に向けて、取引の透明性を高める。

業者間で物件情報を交換するシステムで詳細な取引情報を開示するよう義務付け、虚偽には罰則も適用する。

売却依頼を受けた業者による物件の囲い込みを防ぎ、売買を促す。

中古住宅の品質への不安を拭うため住宅診断を普及させる法改正も検討する。

欧米に見劣りする中古住宅の有効活用を進めるとともに、高齢化で増え続ける空き家の流通も後押しする。

中古住宅取引透明に
 

~増える空き家 流通後押し~

日本で中古住宅の売買は取引全体の1割にとどまる。

米英の約9割に劣り、中古住宅の評価が低い一因になっている。

 

国交省は売買テコ入れには情報開示が不可欠と判断。

全国の不動産会社が物件情報を登録するシステムの開示項目を1月から充実させる。

システムを運営する公益財団法人・東日本不動産流通機構などに内規見直しを求めており近く認可する。

 

宅地建物取引業法は、不動産の売買仲介を1業者のみに任せる場合、依頼者が不利な取引を強いられないよう物件情報を同システムに登録するよう義務付けている。

 

ただシステムの登録情報は所在地や価格に限られ物件の取引状況は分からない。

そこで、「公開(募集)中」「購入申し込みあり」「紹介を停止中」の表示を求める。

中古住宅の売り手自身が取引の現状をネットで確認できる仕組みも設ける。

 

見直しは一部業者の物件囲い込みが指摘されているためだ。

売却の依頼を受けた業者が物件をシステムに登録しながら問い合わせが来ると「商談中」などと偽り取引を拒否。

その間に自ら買い手を探し、売り手と買い手から仲介手数料を二重取りしているとされている。

 

国交省は「客観的な証拠が得にくく摘発できない」(幹部)が、是正策をとる必要があると判断した。

虚偽情報を開示した業者は、運営主体の公益財団法人などが是正勧告や業者名の公開をし、処分も検討する。

 

国交省は専門家が住宅の状態を調べる住宅診断も促す。

売買契約時に必要な「重要事項説明書」に住宅診断の項目を設ける方向で、宅地建物取引業法の改正案を来年の通常国会に出す方針だ。

 

高齢化で住居の相続は増加が続く。

だが中古住宅の購入を敬遠する人が多いこともあり空き家は2013年に820万戸と10年間で24%増えた。

中古市場の活性化で買い手が増えれば、空き家の解消にも一役買うと国交省は期待している。

 

 

日本経済新聞:平成271221()

 

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