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首都圏1都4県を環状に結ぶ首都圏中央連絡自動車道(圏央道)がほぼ完成する。26日の茨城県内区間開通で全体の9割が通行可能になり、東名や関越、常磐など日本の大動脈である6つの高速道路がつながる。圏央道周辺への企業進出も増える見通し。東京都心を避けてモノやヒトを効率的に運べるため、物流や観光のルートも大きく変わりそうだ。

圏央道は6つの主要高速道路と接続する(埼玉県内の鶴ケ島JCT)
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圏央道は6つの主要高速道路と接続する(埼玉県内の鶴ケ島JCT)

 26日に開通するのは茨城県内の境古河インターチェンジ(IC)―つくば中央IC間の28.5キロメートル。開通区間は1都4県(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城)の約270キロメートルに広がる。

 首都圏から全国へ広がる東名、中央、関越、東北、常磐、東関東の6つの主要高速道路が圏央道経由で結ばれ、日本中の地方が混雑の激しい都心を中抜きしてつながる。東名の神奈川県海老名と東北の久喜白岡の間は首都高速道路を使えば130分かかるが、圏央道なら67分に短縮できる。

 不動産サービス大手のCBRE(東京・千代田)によると、17年に首都圏で完成する大型物流施設の総延べ床面積は約80万平方メートルで、このうち約半分が圏央道沿いだ。物流施設は従来、東京湾岸や東京外かく環状道路(外環道)周辺が多かったが、近年は用地を確保しやすい圏央道沿道へのシフトが目立つ。

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 日本経済新聞社が1都4県に圏央道沿道への企業進出状況を聞き取り調査したところ、11~15年度の5年間で食品や自動車関連のメーカー、物流会社を中心に工場や物流施設などの立地は計523件に上った。16~20年度の今後5年間も計520件を見込む。

 1都4県のうち過去5年で最多だったのは埼玉県の194件。家具チェーンのニトリホールディングス(HD)は同県幸手市に同社最大級の物流施設を建て、18年にも稼働させる。インテリア用品や家庭雑貨を各店舗に迅速に供給。ネット通販の需要増にも対応する。

 食品スーパーのヤオコーは14年に同県東松山市の総菜工場を稼働した。「生産から供給の時間が短縮し広域に出店しやすくなった」といい、現在の152店から22年をメドに250店に増やす。

 物流業界も圏央道効果に期待を寄せる。ヤマト運輸は「渋滞時に迂回の選択肢が広がる」と指摘。佐川急便を傘下に持つSGHDは「荷物が増えて人手不足が続く中、渋滞が緩和されれば負担を軽減できる」とみる。

 相模原市ではシンガポール系の物流施設大手、グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)が日本最大の物流施設を22年から順次開設する。ネット通販の配送拠点として通販会社に貸し出す予定で、即日配送地域が広がりそうだ。

 日野自動車も本社工場(東京都日野市)から古河工場(茨城県古河市)に生産を移管。新田工場(群馬県太田市)には大型エンジンの製造を移した。両工場を生かした生産を強化する方針で「圏央道が全線開通すれば両工場のアクセスがさらに改善する」と期待する。

 効果は観光にも及ぶ。旅行大手のクラブツーリズムは圏央道を使う日帰りツアーを投入する。茨城県内発着で埼玉県川越市の町並み散策や買い物を楽しむツアーは、渋滞しやすい都心部を避けられるようになる。以前の川越ツアーに比べて所要時間は半分の1時間半程度に抑えられ、川越の滞在時間は2倍の2時間確保できる。

 千葉交通(千葉県成田市)は4月下旬にも、成田空港と北関東各地を結ぶ高速バス路線を圏央道経由に変える。首都高を使うルートより交通渋滞による遅延リスクを軽減できるためだ。

 日本総合研究所の試算による26日の開通後の圏央道の経済効果は、多様な業界で渋滞緩和による販売機会が増えるなど年間2000億円弱に上る。

2017/2/26 1:00

日本経済新聞社より 


マンション建物の修繕や設備の更新に充てる「修繕積立金が足りず」窮地に立たされる管理組合が増えている。

そのままでは給排水管、エレベーターなど主要な設備が更新の時期に差し掛かる「築35年の壁」を超えられず、住宅インフラとしての資産価値が下がりかねない。

安心して永住できるマンションにするために、どんな手立てがあるのだろうか。

 

「バルコニーの天井が剥がれたり、外壁がひび割れて錆が浮いたりしても、ほったらかし。さすがに管理体制がどうなっているのか不安になった」神奈川県の主婦Aさん(54)は、ずさんな管理に業を煮やして自らマンション管理組合の理事長に立候補した4年前の心境を語る。

 

このマンションの管理は新築当時の1984年からずっと売り主の系列の管理会社に委託されてきた。

130戸の住民から選ばれる管理組合の理事も同社が輪番制で指名しており、立候補者が現れることは異例だった。

 

Aさんが理事長についた管理組合はマンション専門のコンサルティング会社、シーアイピー(東京・中央)と契約を結び、まずは共用部分の清掃や設備の点検など日々の管理業務にメスを入れた。

 

~管理を競争入札~

必要とされる管理業務を一つ一つ拾い上げて詳細な「仕様書」を作成。

これを公開して競争入札にかけて管理会社を変更したところ、年間で約1700万円かかっていた管理コストを約1000万円まで削減できた。

 

国土交通省の調査では、分譲マンションの76%は新築当時から管理会社を変更していない。

シーピーアイの須藤桂一社長は「ビジネスの競争原理が働いていないため、管理コストの削減の余地は大きい」という。

管理組合のチェックがなされず相場に比べて割高になっている管理委託費の支出を削ればその分を修繕積立金に回せる。

 

大規模修繕の工事費そのものも、施工業者を競わせればコストが下がる。

 

Aさんのマンションは2014年に外壁の塗装、屋根やバルコニー床の防水施工、エントランス舗装などの大規模修繕をした。

当初2億円近くとみていた工事費は、同社がお膳立てした競争入札により約16000万円に圧縮できた。

Aさんは「住宅金融支援機構から借り入れるつもりだった2000万円が不要になった」と胸をなでおろす。

 

修繕積立金の不足に苦しむ管理組合は急増している。

管理組合が住宅金融支援機構から融資を受けた件数は、15年度に366と前の年度に比べて32%も増えた。

外壁の塗り替えや屋上の防水施工など、十数年に一回必要になる修繕工事のコストは一戸当たり少なくとも120万円前後かかるという。

 

さらに築30年を超える頃には、給排水管や電気系統の設備を更新する必要が生じる。

このため3回目の修繕高2の際にコストは一気に跳ね上がり、管理組合は資金不足に陥りやすい。

これが多くのマンションが直面する「築35年の壁」だ。

 

国交省によると、マンション管理組合のうち4割強は、修繕積立金となる収入が一戸あたり、月1万円以下にとどまる。

管理コストや工事費の削減などにより積立金の会計を早めに立て直しておかなければ、壁は乗り越えられない。

 

~工事先延ばしも~

手を尽くしても積立金が足りない場合、実は工事そのものを先延ばしにする選択肢がある。

多くの管理組合は国交省ガイドラインにならって12年周期で大規模修繕を計画するが、さくら事務所(東京・渋谷)の土屋輝之コンサルタントは「商業ビルや賃貸マンションの場合、工事の周期はもっと長い。12年周期は短すぎるのではないか」とみる。

 

仮に工事周期を12年から15年に延ばせば、工事費を2割カットするのと同じ効果が出せる。

外壁タイルが剥がれ落ちたり、雨漏りしたりする可能性がないかなど専門家の判断を仰ぎつつ慎重に検討する必要があるが、「1518年に延ばしてもほとんど問題ないことが多い」(須藤氏)との声が少なくない。

 

それでも積立金不足を解消できなければ、住民から一時金を徴収したり、金融機関から工事費を借入したうえで、月々の修繕積立金を値上げしたりしなければならない。

これは管理組合の総会で出席者の半数で決議する。

住民がなんとか合意できる負担できる上限は「一時金なら一戸100万円、積立金の値上げなら2倍くらいまで」(長谷工リフォーム)とされる。

 

一部で反対意見があっても総会で決議することができるが、合意形成の過程で反対住民をないがしろにすると将来に禍根を残すことになるかもしれない。

いわゆる「民泊ビジネス」をめぐる管理規約の改正や、共用部分の構造を変更する大がかりな耐震補強工事などは、総組合員の4分の3以上の賛成により特別決議しなければならない。

 

マンション総合コンサルティング(東京・中央)の広田信子代表取締役は、「反対住民が『目面目をつぶされた』と感じないよう、事前の説明会で意見を述べてもらったり、その意見を各戸に配る報告資料に乗せたりするといい」と助言する。

 

国交省によると、今住んでいるマンションに永住したいと考える住民は52%に達する。

建物の大規模修繕をめぐる築35年の壁は、そのマンションが、終の棲家にふさわしいコミュニティーを構築できるのかどうかの試金石でもある。

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日本経済新聞(表悟志氏):平成28年727日(水)


政府・与党は消費増税の延期に対応するため関連法を改正する調整に入った。

住宅資金の贈与時の非課税枠を最大3000万円に上げる時期を10月から2年半延期する。

住宅ローンの減税期限も伸ばすほか、軽減税率の開始後に消費税率を記録するインボイス(税額表)も導入時期延期を検討する。

景気に配慮しつつ、増税を見込んでいた消費者や事業者の混乱を防ぐ。

 

政府は174月に税率を10%に上げることを前提にいくつかの税制を改正しており、今年の通常国会で関連の法整備を終えていた。

前提が崩れたため、予定通りの改正をするか時期を遅らせるかを議論する必要が生じている。

今後、与党の税制調査会で方針を固め、秋の臨時国会で必要な法改正をする見通しだ。

 

実施時期を見直すものの一つが住宅の購入に関わる税制だ。

子や孫に住宅の購入資金を渡した際に贈与税をかからなくする制度では、現行で最大1200万円の非課税枠を1610月~179月に最大3000万円に上げることになっている。

 

高額な支出になる住宅は増税後の冷え込みが特に大きく、増税の影響が最も出やすい時期に非課税枠を拡大する設計にしている。

増税の先送りに合わせて3000万円に上げる時期を194月に遅らせる。

 

住宅の購入資金の借入残高に応じて所得税を減らす住宅ローン減税も制度終了時期を2年半延長する。

10年間で最大500万円分の税金を差し引ける仕組みを増税前後にも続けられるようにし、景気が急激に落ち込む事態を防ぐ。

1510月の10%への増税が1年半先送りされた際にも、同じように1年半延長した。

 

安倍晋三首相は消費税率10%時に導入する軽減税率を2年半延期すると表明している。

これを踏まえ事業者が取引する商品ごとに税率を記録するインボイス制度は、214月の導入時期を同じ期間遅らせる検討をする。

 

消費者が自動車を購入する際に支払う自動車取得税を廃止し、燃費に応じて03%の税率をかける新税の導入も消費税率を10%に上げるのと同時に実施する予定になっている。

総務省は地方自治体の間の財政格差を縮めるための税収の再配分強化策と合わせて2年半延期する方向で調整する。

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日本経済新聞:平成28年717日(日)


埼玉県は5日、住宅への太陽光設置への促進するため、太陽電池メーカー4社と「埼玉県住宅創エネ・省エネ促進共同事業に関する協定」を結んだ。

県民が安心して設置できる「住宅用太陽光・埼玉あんしんモデル」の環境づくりを連携して進め、設置数全国1位を目指す。

 

協定を締結したメーカーは、京セラ、シャープ、東芝コンシューママーケティング、三菱電機住環境システムズの4社。

 

メーカーは県内の設置数の普及目標を掲げ、自社製品を扱う販売店や施工店と協力して価格低減や適切な施工などに取り組み、販売拡大を目指す。

県はメーカー名と販売店名などを記載して事業をPRできるステッカーを作成するほか、イベントやホームページなどで啓発活動を進める。

 

埼玉県は住宅用太陽光発電の設置数が2015年3月時点で10万5818基と、愛知県の13万7528基に次ぐ全国2位。

日照に恵まれ、県内に戸建て住宅が多いことから、普及を促進させる。

 

宅建マイスター:熊井幸治(公益財団法人不動産流通推進センター):平成28年76日(水)付


 国土交通省は本年度から、埼玉県さいたま市中央区の首都高速道路・与野ジャンクション(JCT)から鴻巣市箕田までを結ぶ構想の自動車専用道路「新大宮上尾道路」(延長251キロ)の一部区間の事業に着手する。

一部区間は与野JCTから上尾市堤崎の上尾南インターチェンジ(IC=仮称)までの8キロ。

開通すれば、首都高から国道17号新大宮バイパスに降りずに上尾方面に向かうことができ、周辺道路の大幅な渋滞緩和や経済効果が期待できそうだ。

2千億円を投じ、2026年度の完成を目指す。
上尾バイパス

 計画では、国道17号新大宮バイパスと同バイパスに接続する上尾道路の上に高架構造の4車線の自動車専用道路を整備する。

区間内には大宮ICや宮前南IC(ともに仮称)などのICも開設される予定だ。

 同省によると、新大宮バイパスは渋滞が激しく、1日約81千台が通行。

平日朝の車両の速度は平均106キロで、10年から13年の4年間で578件の死傷事故が発生している。

そのうち渋滞が原因とみられる追突事故が349件と約6割を占めている。

 「新大宮上尾道路」が開通すれば、通行量は1日平均約34200~約41100台と見込んでおり、新大宮バイパスの通行量は半分程度減少する見通し。

大幅な渋滞緩和につながる。

 さいたま市とともに国に事業化を要望してきた上田清司知事は「国道17号と17号バイパスの渋滞が緩和され、(移動)時間が読めるようになる。

県の主要都市を通るという点で、県経済の活性化と交通渋滞の緩和に抜群の効果がある」と期待を込める。

 構想では、上尾市堤崎から圏央道・桶川北本ICを通じ、さらに鴻巣市箕田まで延ばす計画。

首都高が圏央道とつながれば、関越道や東北道から、さいたま新都心―都内への移動時間も短縮される見通し。

 昨年、県内区間が全線開通した圏央道周辺では企業進出が活発になっている。

上田知事は「(新大宮上尾道路の整備により)企業立地の優位性がさらに高まる」と、経済波及効果にも期待を寄せている。

 

 

埼玉新聞:平成286月1日付

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