国道交通省は、良質な中古住宅を認定する制度をこの夏にも導入する。
耐震性能や住宅診断の実施など一定の基準を満たせば、国のお墨付きを示す認定マークを、中古住宅の仲介業者に交付する。日本では売買が限られる中古住宅市場を活性化させる狙いがある。

認定を受けるには大規模地震(震度6強から震度7)に耐えるため、1981年に導入された「新耐震基準」を満たしていることや、雨漏りなどの構造上の不具合がないことが要件となる。
不動産仲介など売買を手掛ける事業者は、専門家に建物を確認してもらう住宅診断が必要になる。
浴室などの水回り部分や内外装の写真の提示も求める。過去に行った改築や断熱性能など、できるだけ多くの情報開示を求め、購入希望者の判断材料にしてもらう。

国は基準を満たした中古住宅を「安心R(アール)住宅」に認定する。
「R」は「Reuse(リユース=再利用)」「Reform(リフォーム=改築)」などを意味する。
認定マークも作成し、インターネットなどで紹介する際に表示できるようにする。
中古住宅を安心して購入できる環境を整え、若い世代の住宅購入促進や空き家対策につなげたい考えだ。
中古住宅_認定制度_安心R住宅

日本では新築住宅が好まれ、中古住宅は敬遠されがちだ。
国交省によると、国内住宅市場に占める中古住宅の割合は約15%と英国(約87%)や米国(83%)、フランス(約68%)など欧米諸国に比べて低い。

同省は認定制度の活用などで中古住宅の市場規模を現在の約4兆円から、2025年までに8兆円に拡大させる目標を掲げている。


平成29年5月3日(水)付 読売新聞朝刊より